内歯車(インターナルギヤ)

平行軸
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減速機構である遊星歯車装置で主に使われる歯車「内歯車」について解説します。

内歯車(インターナルギヤ)とは

内歯車の読み方は「うちはぐるま」、英語では「Internal Gear(インターナルギヤ)」と呼ばれます。平歯車などの円の外側に歯が付いているものを「外歯車」と呼ぶのに対し、円の内側に歯がある構造の歯車のことを「内歯車」と呼びます。

外歯車を中に入れることで使用し、同じ方向へ回転を伝えることができます。

内歯車(インターナルギヤ)の特徴

内側に歯をもつ構造のため、内歯車同士では噛み合わず、対となる歯車は必ず外歯車になります。通常、外歯車同士では回転の伝える方向がそれぞれで反対方向になりますが、内歯車を使用することで同じ方向に回転を伝えることができるのが特徴です。平歯車やはずば歯車と同様に「平行軸歯車」に分類されます。

車のエンジンやモーターにおける減速機構に使われる「遊星歯車装置」にて内歯車は多く使用されます。この装置は少ない段数で大きな減速比を得ることができ、入力軸と出力軸を一直線上に配置できるため装置のスペースを小さくすることが可能です。また、噛み合う歯車の数が多く、高い回転力を得られる反面で、装置自体が複雑化しやすく、作成には高い精度が必要になります。

「遊星歯車装置」では、軸となる歯車を「太陽歯車(サンギヤ)」、周囲の歯車を「遊星歯車(プラネタリギヤ)」と呼びます。

内歯車は遊星歯車装置のなかで最も外側に位置し、そのなかに遊星歯車、太陽歯車が配置されます。このような効率的な配置と回転力を実現するため、省スペースで歯車装置を作成することに貢献し、装置全体のコンパクトな設計が可能になります。また、負担を軽減する役割をもち、静穏性が高いことも長所のひとつでしょう。その反面、内歯車は加工の難しさと、外歯車と内歯車の噛み合いに干渉が起こる可能性がある点が短所として挙げられます。加工に関してはギヤシェーパー加工、ブローチ加工、ピ二オンスカイビング加工などを用いる必要があります。

内歯車(インターナルギヤ)の種類

内歯車の種類は、平歯車と噛み合う歯すじが軸と平行な「直歯」のほかに、はずば歯車と噛み合う歯すじが軸に対して斜めにねじれている(つる巻き線状)「はすば」があります。

内歯車(インターナルギヤ)の仕様

株式会社前田精密製作所では、平歯車、はすば歯車(ヘリカルギヤ)、内歯車(インターナルギヤ)、傘歯車(ベベルギヤ)、ラック・ピニオンギヤ、ねじ歯車、ウォーム・ウォームホイールなど、特注品・オーダーメイド歯車を製作しています。金属だけではなく、樹脂歯車にも対応いたします。

加工可能モジュール

モジュール m=0.045.0の歯車製造が可能です。

特に得意としているモジュールは、2.0以下で、小モジュールのギヤを中心に加工しております。

最大外径

外径は、米粒大~Φ600までの歯車加工設備をそろえております。

主要設備は~Φ100までの小型歯車に特に注力しております。

検査

歯車の検査にはまたぎ歯厚、オーバーピンによる測定など歯車の単体精度測定に加え、マスターギヤを用いて実際のかみ合い状態を検査する、両歯面かみ合い試験機を導入しています。その他、3次元測定器・真円度測定機、画像測定機などを含めた総合的な試験検査も可能です。

(一般的な表記 内歯車 、はすば内歯車、インターナルギヤ 、インターナルギア )

歯車・歯車機構の購入・見積について

各種特注品・オーダーメイド歯車を製作いたします。

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前田精密製作所

前田精密製作所は、最高レベルの精度・性能・品質が要求される、情報通信関連部品や航空機部品、医療機器部品を中心に、精密機械部品・精密小型歯車を製造しております。【1901年創立:JISQ9100・ISO13485認定工場です】

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