減速機
目次
モーターやエンジンなどといった駆動源の速度変換を行い、回転速度を減速させ、伝達トルクを増加する役割や、微細送りによる駆動制御という役割を担う「減速機」について解説します。
減速機とは
減速機の読み方は「げんそくき」、そのほかにも「減速装置」や「ギヤボックス（Gear Box）」と呼ばれることもあります。
駆動源の回転運動を適切な回転に変えるための、変換機構の一種です。
ロボット、電動車、エレベーター、ベルトコンベアなど、数多くの動力伝達に欠かせないものとなっています。
減速機の特徴
減速機は、機構の原理から見ると数多くの種類があります。その中でも歯車を用いるものが多く、動力の回転数を減速させ、高いトルクを発生させることができます。
用途としては、動力の回転数を適切な回転数に調節するほか、小さな動力で大きなトルクを発生させたり、微小な変化量を高精度に得たりすることもできます。
なお、トルクの発生は減速比に比例したものとなります。たとえば、回転速度が1/2に減少したのであれば、トルクは2倍になります。
減速機の種類
減速機には多くの種類がありますが、ここでは、歯車を主要な機構要素としているものをいくつか紹介します。
平行軸歯車減速機
平行軸歯車減速機は、横軸が一般的で構造も比較的簡単であり、管理しやすいことが特徴です。
ヘリカル減速機
ヘリカル減速機は、歯車にはすば歯車（ヘリカルギヤ）を使用しているため、螺旋状の歯すじにより、歯の噛み合わせがなめらかで、静穏性が高いことが特徴です。
ウォーム減速機
ウォームギヤは、ねじ状の歯車である「ウォーム」と、それに直角に噛み合う歯車である「ウォームホィール」の組み合わせです。
傘歯車減速機（ベベルギヤ減速機）
傘歯車減速機は、傘歯車を組み合わせたもので、回転方向を変えることができるのが特徴です。
遊星歯車減速機（遊星歯車機構）
遊星歯車機構は、太陽歯車、内歯車及び遊星歯車によって構成されています。効率がよく、高い減速比を実現することができます。
波動歯車減速機（波動歯車装置）
波動歯車減速機は、ウェーブジェネレータ、サーキュラ・スプライン、フレクスプラインから構成されています。部品点数が少なくコンパクトながら、小型で高い減速比の実現が可能です。
減速機の使用例
数多くの動力に減速機は使用されています。ロボットや、半導体製造装置、電子デバイス関連など、モーターを使用している箇所のほとんどに減速機が使用されています。
減速機の製作
株式会社前田精密製作所では、減速機に使われる平歯車（スパーギヤ）、はすば歯車（ヘリカルギヤ）、内歯車（インターナルギヤ）、傘歯車（ベベルギヤ）、ラック・ピニオンギヤ、ねじ歯車、ウォームギヤ（ウォーム・ウォームホイール）など、特注品・オーダーメイド歯車を製作。金属歯車だけではなく、樹脂歯車にも対応いたします。
各種歯車機構（高精度減速機・歯車機構）の設計・部品製作・組立調整も対応いたします。
遊星歯車減速機（遊星歯車機構）や、波動歯車減速機（波動歯車装置）も製作実績がございます。
（一般的な表記 減速機、減速装置、ギヤボックス、ギアボックス）
減速機・歯車の購入・見積について
各種特注品・オーダーメイド歯車、各種歯車機構（高精度減速機・歯車機構）を製作いたします。
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